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台風接近の影響で、2ヶ月ぶりに涼しかった昨夜ですが、本日からは再び、猛暑が
戻ってくるのでしょうかね? もうそろそろ勘弁して欲しいのですが、、。
さて前回は、新井白石の藩翰譜において、成田氏の発祥について書かれた部分
全体を、現代語訳してみましたが、いくつかの疑問も生じると、書かせて頂き
ました。一つ目の疑問点は、前回もチラッと触れましたが、成田氏の先祖名が、
法性寺関白太政大臣が藤原道長ではなく、藤原忠通だとすると、保元物語に登場
している成田氏の子孫達(成田太郎、別府次郎、奈良三郎、玉井四郎、箱田次郎ら)との、年代的整合性が取れなくなる、と言う問題・疑問点なのでした。
もしかすると、この疑問点が出て来たので、先祖名を藤原忠通から藤原道長へと
変更したのかも知れません。その際、法性寺の通称は、取るべきでしたが、、。
誰が変更したのか?、もちろん、この伝承を伝えて来た、成田氏の子孫達です。
もしかすると、藤原氏先祖説も、実は仮冒・虚飾であると、認識した上での変更
だったのかも知れませんけどね。(徳川家康の源氏姓だって、同様ですよね。)
成田氏系図の方では、この藤原任隆の役割を担っているのが、藤原行成の弟の、
藤原基忠であるとしています。ただ、藤原行成は実在の人物ですが、弟の基忠に
ついては、不明な人物なので、うまく判らないように工夫していますね。(藤原
行成の弟ではない、別人の藤原基忠も存在していたりして、、、)
まあ成田氏系図の方が、藩翰譜よりは、新しい文書ですから、藩翰譜で伝えられている
成田氏の古い家伝を、より上手く、追改ざんした?、という可能性はあると思われます。
が、いずれにせよ、藤原任隆も藤原基忠も、成田家に代々伝わる、伝説上の人物として
捉えるべきなのでしょう。とすれば、その子孫とされる、成田助隆だって??、、です。
と言う訳で、この疑問点は、代々伝わる家伝の曖昧さを、良く表す結果になっている
と思われます。まあ成田氏に限らず、どこの家伝であっても、多分同様でしょうけどね?
ですから、著者である新井白石が悪い訳ではないのですよ。
更に次の疑問点とは、「成田家に代々伝わる成田五郎、別府小太郎の名前は、古い物語
に登場している人物のことなのだろう、」という、新井白石の注釈部分についてなのです。
白石の言う「古い物語」とは、まあ平家物語のことでしょうね。一応二人とも、平家物語
には登場していますからね。成田五郎は、「二度之懸」の段の最初部で、ちょい役で登場、
別府小太郎は、「老馬」の段に登場しています。しかし、成田家に代々伝わる成田五郎
とは、この平家物語に登場している成田五郎の事なのだろうか?と、疑問に思うのですよ。
何故かと言うと、平家物語に登場する成田五郎は、前後の脈絡なく登場している端役です。
こんなちょい役の成田五郎を、代々伝えているのは疑問なのです。これに対し別府小太郎
の方は、一の谷合戦の軍議で、義経に進言する役割を演じていますので、成田氏というか
特に別府氏にとっては、代々伝承されるべきスターであると、まあ皆納得が出来るのです。
ですから、成田家に代々伝わる成田五郎とは、平家物語登場の成田五郎ではなく、むしろ
承久の乱で戦功を挙げた成田五郎(吾妻鏡)とか、成田氏の御祖と呼ばれるようになった
成田五郎家時の方の事だろうと思われるのです。まあこの点については、後ほど、持論を
述べさせて頂きます。ただ大事なのは、白石が成田氏の先祖の伝承と、古い物語を結びつけた
点の方なのです。白石は、成田家に代々伝わる人物名を聞き出し、平家物語と照らし合わせて、
この人物のことなのだ、と考えたようです。つまり家伝に出て来る人物名の方が先だろうと
思っているように見えます。家伝伝承をまず、信じているからですね。ところが、先ほどの
藤原氏の例でも判る通り、家伝の方も、歴史状況に合わせて、都度変更されているらしい?
のですよ。で、このように考えると、いったい家伝の何が信じられるのか?、という疑問に
ぶち当たってしまうのでした。藩翰譜は、成田氏だけでなく、後に数多くの訂正があったよう
ですからね。歴史学者や他の子孫からも、「違う!」との指摘が多かったからです。
史実との齟齬?ですかね?。さてこのような間違い?の多い藩翰譜は、果たして価値のない?
史料なのでしょうかね? で、成田氏の発祥について書かれた部分以降の本文には、いったい
何が書かれているのでしょうかね? 発祥家伝が平安末期あたりですから、次は鎌倉・南北朝期
あたりの記述でしょうかね?、と思いきや、次の家伝本文は、いきなりポンと飛んで、室町期の
埼玉郡の忍城(現行田市)へと移住した後の記述になっているのですよ。これって、いったい
どういうこと?? 皆さんも、文章をご確認してみて下さい。(次回へ)

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