AI眼底診断、国や学会の動きとは?Ⅲ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。毎度このブログをご覧頂き、

誠に有難うございます。降り続いていた雨が、ようやく上がりましたね。

 

さて、国の機関である医療ビックデータ研究センターと、日本眼科学会が

共同で始めた、全国20大学からの眼底画像教師付きデータの収集活動と、

そのビックデータを元にした、眼科疾患診断用AIの研究開発なんですが、

前回は、眼底写真と言っても、そもそも眼科と健診内科では、カメラの画角

が違うのだが、新開発AIは同じ診断が可能なのか?、と言う疑問を、提起

させて頂きました。ディープラーニングは、ブラックボックス的な振る舞いをしますので、画像の画角が違うと、異なる診断結果を導き出す可能性がある

のではないか?と、考えたのでした。杞憂であれば良いのですがね、、。

 

で、また実は他にも、別な疑問があるのですが、例えば、大学の眼科には、特異な

眼科疾患の眼底写真は、たくさんあると思われるのですが、正常眼の眼底写真などは、

保管していないハズなんです。そもそも眼科では、正常眼の眼底撮影はしないですし、

健常者が眼科を訪れることも無いのです。まあ一部の大学の眼科?は、特異な眼科疾患

の眼底写真の保管・管理も、充分とは思えませんけれどねえ、。実は私、以前、某国立

大学眼科の、過去の保管眼底写真の整理・廃棄作業をやらされたことがあるんですが、

保管棚から眼底写真とカルテの束を持ちだして来て、都度、担当の先生から指示を貰う

んです。もちろんカルテ保管期限を過ぎた、古い写真とネガばかりなんですけどね。

先生の指示は、ほとんどが廃棄、でした。当時は既に、ネガフィルムをデジタル保管

するための、ポラロイド社のデジタルフィルムスキャナーも出始めていて、その大学

にも納入させて頂いていたのですがねえ、、。残念ながら多くの貴重な?症例眼底写真

を廃棄してしまいました。ですからその大学には、古い眼底写真の方も、実はあまり

残ってはいないように思われますけれどね、、、。

で、正常眼底写真の方が、大量に存在するのは、人間ドックや健診施設の方なんです。

しかしながら、スクリーニング眼底診断AIの開発のためには、大量の正常眼教師付き

データが、絶対に必要なハズなんです。ちょいと以前の、OCT装置の解析ソフトの開発

の時だって、日本人の正常眼データの数量が重要でしたよね? もし、大量の正常眼教師

付きデータの入手が難しいのであれば、20大学だけではなく、人間ドック学会などにも、

協力を要請してはいかがでしょうかね? 健診施設の眼底写真だって、一応全ての写真に、

判定は出ているハズですよね? あ! でも、眼底写真の画角が違うのかあ、、、、

 

更に撮影画角や正常眼教師付きデータの件以外にも、疑問はありまして、眼科用眼底カメラ

の場合、メーカーは、興和、キヤノン、トプコン、になるものと思われますが、メーカー

の違いだけではなく、機種名や製造年代によっても、搭載デジカメが異なるため、総画素数 

や画像処理エンジンが変わり、写真の画質も異なって来るのです。大学ごとに千差万別

ですわねえ。(眼底カメラは、複数台あったりもしたので。)これらを同一条件で機械学習

させても良いのでしょうかね? ネコを検出するぐらいでしたら、多分どのカメラでも同じ

かも知れませんがねえ。 ちなみに、世界初のFDA認可を取得したAI、米国IDx-DR は?

と言えば、眼底カメラは、トプコンのTRC-NW400 限定での運用になっていますよね? 

やはりカメラ(センサー)が違うと、AI診断精度は、ばらつくのではないでしょうかね?

更には、眼底カメラの種類によっては、光学系も異なるのです。写真の中心部は比較的

安定していますが、機種により周辺部は、若干ゆがみが出ることもあるのです。

さて、医療ビックデータ研究センターと日本眼科学会は、これら私の疑問点をクリアして、

新しい眼科疾患診断用の眼底AIを開発することが、果たして出来るのでしょうか?(次回へ)