AI眼底画像診断、今年の動向は?Ⅱ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。いつもこのブログをご覧頂き、誠に有難う

ございます。本日もぽかぽかと暖かく、いよいよ桜が咲きそうですねえ。

 

で前回は、AI眼底画像診断の動向について、ウチのレンタル機でもある、TRC-NW400と

米国初のFDA承認を受けた、糖尿病網膜症のAI眼底画像I診断システムIDx-DRの動きで、業務提携内容など、NW400のバラ色の未来?について、ご紹介させて頂きました。

でもまあトプコンとの提携についても、取りあえずは、米国内でのことですわね。日本国内では未承認ですからねえ、販売・広告出来ないんですよね。じゃあどうして、NHKで紹介

出来たのか?と言えば、学術研究成果の発表としてだから、ですね。商業目的ではTV紹介

なんて出来ないのですよ。ですから番組では面白いことに、米国IDx社の社名は出て来ましたが、眼底カメラメーカーであるトプコン社の名前は出て来ないのですよ。これって

まさに、国内の薬機法規制が関与しているからなのだと、思われますね。

それでもまあ、見る人が見れば、すぐにトプコン社だって、判ってしまうんですけれどねえ。

で、このことに関連して、少し旧聞になりますが、昨年の夏に、佐賀大学と共同で緑内障疾患の

AI眼底画像診断アルゴリズムの開発を進めているオプティム社と、医療従事者向けポータルサイト

運営会社のエムスリー社が提携して、様々なAI画像診断のアルゴリズムを網羅した、医用画像診断

全般のAIオープンプラットフォームを構築する予定と、プレス発表されていましたが、なかなか出て

来ないのも、同様の理由であろうと思われます。AIプラットフォームも、医療機器?なんですよねえ。

たとえ既に完成していても法律上、すぐには発表出来ない訳なのです、多分薬機承認を受けるまでは、

PRの方は、まだ無理なのかなあ、、、。

 

ところで、AI眼底画像診断が、確定診断ではなくスクリーニング診断であると言う位置付け(厚労省)

である以上、今後どのような医療現場で、AI眼底画像診断が必要になるのか?、と申しますと、当然、

内科的健診・検診現場に於いて、でしょうね。そこで今回は、総合健診センターの写真なんです。

年に一度、サラリーマンの皆さんの多くは、健診もしくは人間ドックを受診されますね。ただ一般健診

の場合には、最近は眼底撮影は行われなくなって来ています。人間ドックだけが、眼底検査を実施して

いるんですね。 まあ眼科を受診すれば、必ず眼底検査は実施されるんですけどねえ、、、。しかし

以前から申し上げている通り、眼に異常を感じない限り、一般の人間は眼科を受診はしないのですよ。

つまり検診目的では、眼科を受診しない、ということです。であれば、眼科においては、AIによる

スクリーニング診断は、あまり必要性が無い、と言うことになります。むしろ眼科では、より専門性の

高い検査機器による、確定診断を目指す部分で、AI画像診断が活用されて行くように思えます。

具体的には、眼底カメラ画像ではなく、3次元光断層計(OCT)画像のAI診断の方向へと、シフトして

来ているのです。そうすると、現在スクリーニング機として広く普及している眼底カメラ診断の方は、

むしろ毎日大量の患者を検査する総合健診センターこそが、AIスクリーニング診断を必要としている

訳なのです。そして日本には健診制度が既にあって、眼底カメラは今や眼科じゃあなくって、健診施設

に広く普及しているのですよ。この既にある体制を、利用しない手はありません。ですから少なくとも

日本国内では、人間ドックや健診センターから、AI眼底画像診断の試みは、進められなければならない

ハズなのです。にも拘らず、眼底画像の診断には、眼科医の協力が不可欠である?、というジレンマが

あるのでした。つまり、最近の眼底検査のガイドラインでは、眼底画像診断においては、眼科医による

判定が望ましい、と言う状況になって来ているのです。でも昔は、多くの内科医が、自ら読影していた

のですよ。それが現在では、うまく読影出来ない健診内科医も、数多く存在するようになったのでした。

ですから大規模総合検診センターは別として、昔は広く普及していた中小内科施設に、眼底カメラが、

現在はあまり導入されなくなって来ているのですよ。眼科医の読影協力が得られないから、という理由

だからなんです。言わば、内科・健診現場における、内科医と眼科医の間の断絶ですよね?

ですから実は、日本国内においては、眼底カメラ検査の、危機的状況が訪れているのですよ。(次回へ)