白内障について、Ⅴ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。いつもこのブログをご訪問頂き、誠に

有難うございます。もう12月というのに、何だか暖かい気候ですねえ。

 

 ここのところ、加齢によって誰もがなる白内障での、手術後のクレームとその対処法

について、色々ご説明させて頂いております。今も昔も、最も多い訴えとしましては、

「期待したほど良く見えない。」という内容なのですが、以前のブログでも触れた通り、

以前の訴えは、「遠くは良く見えるが、近くが良く見えない、」だったのですが、この 

原因は、単焦点レンズであるが故の限界性にありましたので、見えにくい距離については、メガネをかけるという対応でした。(遠近が、逆の場合もありますけどね。) 

まあ患者さんとしては、仕方無く納得している訳なんですが、それでもやはり、メガネは

掛けたくない、という欲求も、まだ強く残っているのでありました。

 

で、写真の眼内レンズは、最近大流行の眼内レンズなんですが、前回ご説明した、術後の

眩しさを軽減するのと、自然な色に見えるように、黄着色もされていますねえ。しかし、

このレンズの最大の特長は、多焦点眼内レンズであることなんです。つまり単焦点じゃ

ないんですねえ。メガネで例えれば、遠近両用メガネと言うところでしょうかね?

ようやくメガネを掛けなくてもいい眼内レンズが出来上がった、という感じですかね?

理想的な眼内レンズだろうと、思われるかも知れませんが、やっぱり現実は、問題点も色々あるのですよ。実際、様々なクレームもあるのですよ。今回はそのあたりを、、。

 

まず多焦点眼内レンズを選択する患者さんの最大の誤解は、遠くも近くも、良く見えるように

なる、という誤解なのです。え?、遠くも近くも見えるようになるから、多焦点眼内レンズ

なんじゃあないの?と、皆さん思われますよねえ。そうなんです、この点が一番の問題点なん

です。多焦点眼内レンズについて、より正確な表現をするとすれば「遠くも近くも、そこそこは

見える、」になると思われます。要は程度の問題なんですね。多焦点眼内レンズは、ジャストピント

には、ならないのですよ。くっきり度は、単焦点レンズの方が優れているんです。でも、日常生活上

では、メガネを掛けなくても、遠くも近くも、そこそこは見えるのです。つまり満足の程度の問題に

なりますよね?、ですからクレームも出る訳なんです。人によって、見え方感じ方の印象は、違います

からね。どうしてもジャストピントで見えなければならない職業の方の場合は、単焦点眼内レンズと

メガネ併用の方が、優れているのだと言えるのですよ。こりゃあ困ってしまいますよねえ。

また他にも、単焦点レンズに比べ、コントラスト(濃淡)感度が低下するため、夜間や暗がりなどでは、

文字などがくっきり見えない場合が、あるようなのです。

更に夜間の運転時などには、光の滲みやぎらつき(グレア)、光の線や輪(ハロー)などが気になる

場合も多いようです。まあ、その内慣れるという方も多いようですけどね。いずれにせよ、程度問題

なのですけれどね。しかし、運転手などの職業の方は、やはり躊躇されるかも知れませんよね。

以上から、多焦点眼内レンズに過度の期待を抱いていると、やっぱりクレームに発展する訳なのです。

メガネ無しの、そこそこな日常生活と、さてどちらが良いのか?、思案のしどころなのです。

 

で、これら見え方の問題以外にも、多焦点眼内レンズには、過度の期待を抱かせるような状況が、

実はまったく別な場面でも、存在しているのです。それは、手術費用の部分なんです。(次回へ)