そろそろ新しい眼底カメラは?ⅩⅤ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。いつもこのブログをご覧頂き、誠に有難う

ございます。本日は、秋晴れの良い天気ですね。毎日こうだと嬉しいのですが。

 

 さて、新しい眼底カメラは?というテーマで、長期間に渡って、色々書かせて頂きましたが、転々と話しが飛びまして、良く判らない部分も多かったと思われます。そこで今回は、

このテーマでの最後、まとめ・予想の振り返りです。

 

まず、再来年の2020年に向けて、そろそろ眼底カメラのモデルチェンジが始まるであろう、 

と言う予測から、メーカー各社の現行機種の課題と展望について、書かせて頂きました。

各社の動向から見えて来たトレンドのひとつは、自動測定化への流れでした。ただ、自動化

への流れは、各社一様ではありませんでした。新参の眼底カメラメーカーの方が、いち早く

自動測定の眼底カメラを世に問い、逆に一番の老舗メーカーの方が、その技術はありながら、

自動測定化の流れには、遅れ気味であったのでした。この理由は、全ての患者で、自動撮影が

可能である訳ではないという点と、自社が確立した、マニュアル撮影の技術に、強い自信があった

からであろうと思われました。また、現場の技師さん達も、自動撮影には懐疑的なのであろうと、

推測されたのでした。ところが実際の現場では、自動撮影機が全盛となり、老舗メーカーも、自動

撮影機能へと、舵を切ることになります。いよいよ完全フルオートの眼底カメラが、出現することに

なるのでしょう。

 

その一方で、眼底カメラメーカー以外の様々な業種から、AI(人工知能)による眼底画像診断の研究・

発表が相次いでいます。既に米国では、FDAの承認を受けて、診断システムの製品化もなされました。

従って日本でも、何らかの形で、AI診断システムを取り込んだ、新しい眼底カメラなどが出現すると

予測されますが、薬機承認手続きの問題や、IoT化が難しい日本の医療環境を考えると、技術的には

可能であっても、すんなり導入、とは行かない可能性があるでしょう。

 

眼底カメラの自動撮影技術は、OCT(三次元光干渉断層計)の開発過程で確立したという経緯により、

いくつかのメーカーより、眼底カメラ付きOCT装置(合体機)が発売されるようになりましたが、

その発売の対象を考えますと、眼科市場ではなく、健診市場に対してであることが思い当たりました。

つまりOCT合体機は、健診市場に於ける、ポスト健診用眼底カメラ、新しい眼底カメラだったのです。

そして、OCT合体機登場に呼応するように、人間ドック学会により、眼底診断判定マニュアルの改訂

が行われ、眼底検査の目的のひとつに、失明予防が追加され、緑内障や加齢黄斑変性の診断基準が追加

されることになります。より精密な診断機としてのOCT合体機、もしくはOCTが、健診現場に広く普及

して行くハズ?、なのでした。

しかしながら、健診市場にOCT合体機は、メーカー側の思惑にも関わらず、ほとんど普及していません。

既存の眼底カメラがOCTに置き換わるどころか、むしろ眼底カメラそのものが、健診現場からどんどん

減少して来ているという、現場状況・実態なのでした。

その理由は、特定メタボ健診で眼底検査が必須検査から外されたから、だけではありません。そもそも、

健診内科医と眼科医の間に、まったく交流が無いのです。その昔、健診の現場に眼底カメラを普及させた

時代のように、相互信頼関係を回復させなければ、眼底検査は健診から、消えて行くかも知れないのです。

新しい眼底カメラは?、などと言っている場合ではないのです。ですから何としても、健診での眼底検査の

価値・評価を、再度復活させなければならないのです。

 

 そのための解決策のひとつが、健診における過去40年間の眼底検査のビックデータを、活用することです。

近年大流行のAI(人工知能)に、眼底検査ビックデータを深層学習させることによって、今まで判らなかった

新たな発見・知見が得られる可能性があります。 このAIによる新発見により、健診における眼底検査が、

再度復活するであろうことが期待されます。しかし、ビックデータの収集作業などにより、すぐには成果が

出ない可能性があるでしょう。

 

 そこで、健診における眼底検査の灯を消さないためにも、既存の検査の中で、比較的簡単にすぐ出来て、

受診者からも感謝され、眼科医とも良好な関係を構築出来るような、新しい施策として、白内障と老眼の

チェック・指摘を、検査の追加として提案させて頂きました。追加費用なども、特にはかかりませんので、

是非ともこの新サービスの追加を、ご検討頂ければと思います。(了)