そろそろ新しい眼底カメラは?ⅩⅠ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。いつもこのブログをご覧頂き、誠に

有難うございます。天気は良いのですが、少しずつ寒くなって参りましたね。

 

前回まででは、興和さんの独自の考え方による、旧型眼底カメラの販売継続以外は、

眼底カメラメーカーが相次いで発表し、新しい健診用眼底カメラ?(の可能性?)

として登場させた、OCT(3次元光干渉断層計)と眼底カメラの合体機が、思いの

ほか、健診市場には浸透していないことについて、少しお話しさせて頂きました。

写真は、トプコン社のOCT装置の測定データ表示の一例ですが、、、。

 

 実は2017年に、人間ドック学会により、健診の際の眼底診断の判定マニュアルが

改定されました。今回の改定の最大の眼目は、従来からの、高血圧症などの循環器

疾患や糖尿病症状の早期発見だけではなく、「失明予防」という、新しい考え方が

入り、緑内障や加齢黄斑変性が、眼底検査の新しい判定項目に付け加えられました。

今回の改定には、日本眼科学会が、深く関与しているのですが、健診での眼底検査を、

何とか守ろうとする強い意欲が感じられます。が、しかし同時に、緑内障や加齢黄斑

変性を診断項目に追加したことにより、ある種の思惑を、強く感じざるを得ないのです。

つまり、眼底診断の検査機である眼底カメラで言えば、従来型の眼底カメラからOCTへ

という検査機の流れが、透けて見えてしまうのですよ。日本眼科学会の思惑ですかねえ?

つまり、眼底検査を守るだけではなく、あわよくば、新しい検査機を用いて、失明予防の

ための検診へと発展させたい、とする意図なんです。これって、眼科による健診利用か?

と言う訳で、健診医(内科医)側には、この改定の訴え「失明予防」の指針が、きちんと

届いていない状況のようなのです。ですからOCT合体機も、全然普及していないのです。

かといって、興和さんの従来型眼底カメラの方も、売れている訳ではない状況なのですが。

 

もし眼底カメラメーカーが、どうしてもOCT合体機を、ドック健診市場に販売を広げたいの

であれば、昔の眼底カメラの時と同様に、まずは内科疾患(全身疾患)での、新しい早期診断

方法が、新たに確立されないと、難しいのではないかな?と、私には思われますね。

例えば現在でも、脳梗塞とか心筋梗塞の早期発見に、眼底カメラやOCT装置による検査が

有効であれば、当然健診市場に広く普及するハズなのです。最近でしたら、認知症あたりも、

ですかね? 緑内障や加齢黄斑変性は、眼科疾患なのですから、内科医からすると診断出来て

当然なのです。(※でも、健診での検査需要の方は、少ないのですけれどねえ、、、)

そうなんです、検査需要なんですよ。検査需要が無ければ、健診市場には普及しないんです。

逆に言えば、健診でのOCT検査の需要が増大していれば、OCT装置の導入は進むのですよ。

ドック健診受診者の多くは、癌やメタボ、内蔵疾患、循環器疾患等については心配するのですが、

緑内障や加齢黄斑変性については、あまり心配していないのです。だから需要が無いのです。

そんなこと言ったって、40歳以上の5人にひとりは緑内障になり、失明原因の第一位なのだよと、

眼科医は声高に訴えているのですが、検診需要が無いので、健診現場には広がっていないのです。

昔、健診用眼底カメラを普及させた時のように、OCTや合体機を普及させたいのであれば、

本当はやはり、内科疾患(全身疾患)を早期発見出来るように研究すべきなのです。

とは言え眼底検査では、今も昔と同じで、高血圧、動脈硬化、糖尿病、ぐらいしかないんですよね。

40年前と同じですね、これではせっかく普及した、眼底検査自体も、しぼんでしまいますよね。

※しかも、これらの疾患については、別に眼底写真を診なくても、診断は可能ですわね。

 

メタボ健診から眼底検査が外れ、現在の健診現場においては、眼底検査の価値、ウエイトが、

ますます低下して来ているのが実情なのです。。

この状況について、眼科医側は、もっと危機感を抱くべきだと思いますね。先人達の努力によって

健診の現場に広く普及した眼底カメラは、健診医と眼科医を繋ぐ架け橋であったのだと思うのです。

ところが現在は、健診医・内科医と眼科医の関係は、極めて疎遠な関係だと言える状況なんです。

交流も無いんですよね、、、。

 

それが今、眼底検査が消えようか?、としている時に、これからは失明予防で、OCTの合体機で

緑内障や加齢黄斑変性の早期発見を、などと言われても、健診医側からすると、まったく説得力が

感じられない訳なのです。これが、眼底カメラ、OCTの合体機が、健診市場に普及しない理由です。

さあそうすると、健診施設向けの新しい眼底カメラとは、どのように考えたら良いのでしょうか?

私には、既存の眼底カメラを、新しく活用するしかない、と思われるのですけどね。 

つまり、現在せっかく普及している眼底カメラで、まだまだ、出来ることがあるのではないですか?、

と言うことなんですけれどね。そうすればまた、交流が生まれるかも? さて、、、(次回へ)