大学医学部、医局について、ⅩⅢ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。いつもこのブログをご覧頂き、誠に

有難うございます。医大が発端の、例のスキャンダル事件で、またまた文部事務次官までもが、辞任に追い込まれましたね。この事件、どうも政治家の影が、気になるの

ですけれどねえ、、、。

 

ここまで、我々が日常的にお付き合いさせて頂いている医師の、養成学校の歴史や、医局の成り立ちについて、長々と見て参りました。どうしてこのような内容を?と

思われたかも知れませんね。でも昔から言われているではありませんか、敵を知り、

己を知れば、百戦危うからず、なんてね、、、。

 

日本の大学・医局とは、古来からの家元制度 、徒弟制度から派生して成立して来た

のではないか?、というような推論から始まり、明治期からの医師養成制度の歴史、

変遷とともに、終戦後の混乱期までをご紹介させて頂きました。そしてGHQによる

インターン制度の導入により、現在の医局制度の原型が作られたのだと考えられます。

つまりこれまで見て来たように、様々な社会的背景によって、現在の医局の制度が、

形作られて来たのだということが、良く判るのです。医局について、官僚的であるとか、

強圧的である、というようなお話しを、よくお聞きしますが、これまでの歴史過程を見て

来ると、そうなった理由が良く判りますね。良く言えば、伝統が受け継がれているんです。

 

でも最近は、医局に縛られるのが嫌で、大学の医局に所属しない研修医も、増えている

そうですよね。2004年には、研修医の制度も、新しく変わったものですからね。

医師免許があれば、学位など不要、臨床経験は、都会の有名大病院での臨床で積めば良い、

などとすると、うるさい医局になど所属せずとも良いのでは?、などと思えてしまいます。

従来の一般的な医局員のキャリアパスとしては、20代で研修医として医局に入局し、30代は、

大学病院や派遣先病院で臨床の経験を積み、そして40代になっていよいよ、医局に残って、

講師、准教授を目指すのか、それとも開業するのか?、という人生の岐路を迎えることに

なり、というパターンが、ちょいと前までの選択肢だったのですが、現在は少し変わって

来ているようなのです。勤務医として就職、というパターンが増えて来ているからです。 

現在は開業するのも、昔と違い、開業地選定や開業資金の面で、かなり大変ですからねえ。

その意味で、病院勤務医の方が気楽で良い、という先生方が、増えているようなのです。

さて、研修医にとって、将来開業するにしても、勤務医を続けるにせよ、はたまた、大学の

教員を目指すにしても、なのですが、医局に入局するかどうかは、重要なポイントになります。

特定の専門医を目指すのであれば、むしろ市中の専門病院で臨床経験を積む方が有利かも

知れません。では、現代医師の、医局に所属するメリットとは何なのでしょうか?

このメリットは、開業したり市中病院に就職して、医局の外に出てから、初めて実感する

みたいなのですが、いくら研鑽を積んだとは言え、自分の手に負えない患者の、何と多いことか!

ということなのだそうです。難しい患者さんを前にして、自身の限界を感じてしまうのですね。

患者にとっては若干不安かも知れませんが、実は良い医師なんですよ。逆に自信満々の医師の方

が、ヤブの可能性が高いのです。もし、自分の不得手な難しい症例ごとに、気軽に相談に乗って

くれる人脈があれば、治療方針などアドバイスを貰ったり、いざとなったら患者を、その症例の

得意な施設に送らせて貰ったり(紹介)も、出来るのです。

このような人脈網が無ければ、今の時代、訴訟など恐ろしくて、開業など出来ませんですよ。

医局時代の先輩医師や、学内の各専門分野の医師に、色々相談しながら診療が出来ることは、

心強い限りなのです。

この人脈網を築くことが出来るのが、現代の医局の、最大のメリットなのかも知れません。

現代医療は、チーム医療です。チーム医療の推進のためには、多分、医局の存在が、欠かせない

のでしょうね。 事務次官も辞任しましたので、このテーマ、そろそろ終わりにしましょう。