医療器械屋という仕事の将来についてⅩⅤ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。お暑い中、このブログをご覧頂き、誠に

有難うございます。西は洪水ですが、こちらは毎日、猛暑が続いておりますね。

 

 収益率減少に悩む古くからの医療器械屋が、SPDという起死回生策に踏み込みながら、

実は更なる逆境に陥っているらしい、というお話しを続けております。

病院側、SPD業者とも、Win-Winの関係になるハズが、双方の思惑外れにより、様々な

問題が噴出し、SPD業者は、メーカー側の協力が得られないため、まったく収益を得られ

ない状況に陥ってしまっていったのでした。 へたをするとSPDは、やればやるほど赤字がどんどん拡大する、恐ろしい結果になってしまいます。(見かけ上の、売上げ金額だけは、

膨大な金額になるんですけどねえ、利益がまったく、、、、。)

 

どうしてメーカーは、病院の決定方針に従わないのでしょうかね? 大丈夫なんですかね?

この理由は、多分「もうひとつの思惑違い」と、深く関わっているように思われるのです。「もうひとつの思惑違い」って何かと申しますと、前回ちらっとお話ししたんですが、病院がSPD導入を決定したのに、病院の現場の医師・看護師さん達は、SPDを獲得した業者を、あまり快く思ってはいないようだ、という思惑違いの問題なのです。

どうも嫌われているようなんですね。まあ多くのSPD業者は、多分、落下傘業者でしょう

から、それまでの現場に、あまり馴染みが無い、ということはあると思われますが、馴染みが無いだけなら、その後の努力でどうにかなるんです。でも実は、それだけじゃあないようなんですね。つまり、既存の従来業者から、納入商品を奪い取った悪い業者、みたいに思われているのです。院内で、悪役になっているのですね。そうなりますと、欠品などほんの

些細なアクシデントが発生したとしましても、それは全て、SPD業者が悪いということに

なってしまうのです。こういった不信感って、院内では何故か、拡大増幅して行くんですよね。

このようにして、現場から嫌われるという、思惑違いが発生する訳なのですが、このことと、

メーカーが病院のSPD決定に従わないことが、どのように関係しているのでしょうか? 

メーカーは、本当の商品購入者を、常時見ているからなんです。実は病院の事務方は、商品の発注

業務はしているんですが、真の発注者ではないのです。発注業務を代行しているだけなのです。

もっと言えば、発注においてさえ、病院用度課は、病院を代表しているとは言えない存在なのです。

本当の発注者は、現場の医師や看護師さん達であることを、メーカー側は、熟知しているのですね。

その真の発注者の意向を忖度(そんたく)しているのが、メーカーなのですよ。ですから、病院?

(事務方)の意向などには従わないのです。だって、事務方が何と言おうと、現場から請求の出て

いる商品については、その商品を購入せざるを得ないのですからね。事務方に、現場からの注文商品

を変更する権限なんて、無いのですよ。ですから、足元を見られている訳なんです。

一方メーカーは、真の発注者である、現場の医師・看護師達の意向を注視しています。ですから、現場

の意向が、今のSPD業者は気に入らないとなりますと、商品は卸してくれませんで、従来業者から買って

くれ、という話しになります。しかし逆に現場が、SPD業者に好意的になったらしい?と判ると、今度は、

手のひらを返して、商品を卸してくれるようになったりするのです。

ですから、SPDを獲得したら、すぐにその病院への一手独占販売が可能になり、メーカーがすり寄って来る、

というのは、大いなる幻想、勘違いなのでした。本当の一手販売が可能になり、メーカーがすり寄って来る

ようになるためには、長い地道な現場への努力が、実際には必要なのでした。ところが、このSPD業務契約、

数年間の契約期間が満了しますと、契約更新されずに、業者チェンジされてしまうんですよね。確か、消耗

材料の購入総額が、SPD導入にも関わらず、全然減らないからでしたよね?。ということはつまりですね、

現場の信頼を築き上げる前に、SPDから撤退しなければならなくなるのですよ。これではいつまで経っても、

SPDで収益を上げることは出来ませんね。赤字額だけが、どんどん拡大して行く状況になります。

さてこんな状況で、SPDを始めた医療器械屋は、商売を続けて行くことが出来るのでしょうか?(次回へ)