内科等、人間ドック以外の検診での眼底検査の減少についてⅢ

 眼底カメラレンタルの眼底メディカルです。いつもいつもこのようなブログをご訪問頂き、

誠に恐縮であります。ここのところ、医療器械屋としては、少々危険なコメント?を、色々

述べさせて頂いておりますが、本日は、眼底検査数減少の原因、裏事情についての推論です。

  

特定健診における眼底検査数の激減を受けて、2012年9月に、日本眼科医会は、緊急記者

会見アピールを行った訳なのですが、その時の主張は、「このままでは、糖尿病網膜症や

緑内障、黄斑変性症などが健診で見逃され、失明に至るケースが増大し、ひいては、国民

医療費も増大することになるので、眼検診を充実させるべき、」というような訴えでした。

もちろんこのアピールは、記者会見ですから、国民・世論に向けての訴えではあるのです

が、健診の当事者である内科の先生達には、あまり響かなかったのではないか?と、思われ

ます。何故なら、その後の眼科医によるネットのブログなどで、健診医である内科医側への

批判的発言や文句が、目立つようになったからです。(つい本音が出てしまうのですねえ。)

「今まで、ルーチンで眼底検査を実施していたのに、手のひらを返すように実施しなくなるとは、

何事か!」という、恨みつらみのような発言も増えて来ます。つまり、眼科医の側は、健診での

眼底検査によって、ある種の恩恵を受けていた、と思われるのです。ざっくばらんに申し上げれば、

眼科疾患患者の初期発見・紹介ですよね。(だって、眼科の患者さんって、眼が悪くなってから

じゃあないと、眼科を受診しないんですよね。つまり、健診で眼科を受診するなんて事無いんです。

自覚症状が出てからの受診では、もう手遅れの可能性も、出て来るんですね。)

 

それに対し、健診医である内科医の側から言えば、メタボのための健診なのだから、眼科疾患を

発見するための眼底検査など、必要は無かろう、という意見になるようです。更にもっと言わせて

頂ければ、総合診療医である内科医にとって、命に関わらない、眼科疾患などは、健診での重要度

は低いのだ、と思われている可能性もあると思うのです。(循環器疾患等に比べて、ですね。)

さて、これらの内紛状況が現実であるとしたら、どのように考えたら良いのでしょうか?

 

でもそんなこと言ったって、今までは検診で広く、眼底検査を実施して来たじゃあないか!(眼科医)

そうです、ここで改めて考えるべきことは、過去の住民基本健診において、何故、眼底検査がここまで

普及して来たのか?、という歴史の確認です。以前のブログでもご紹介させて頂いた通り、検診での眼底

検査の普及は、高血圧、動脈硬化の早期発見により、脳卒中や心筋梗塞等の循環器疾患を防ぐ目的で、

多くの内科医に広まって来たのでした。決して、網膜症、緑内障や白内障を早期発見するために普及した

訳ではなかったのです。

 

とすると、循環器疾患の診断における眼底検査の位置づけは、現在はどうなっているのでしょうかねえ?

これが実は、あまり思わしくない状況になっているのです。簡単に言えば、昔と診断基準が、合わなく

なって来ているんです。(次回へ)