健診用の眼圧計について

 眼底カメラの無償レンタルをやっております眼底メディカルです。いつもこのブログをご覧

頂き、誠に恐縮です。以前のブログで、健診で用いられる眼圧計について、ちらっと触れまし

たので、今回は、健診用の眼圧計について、私の記憶を辿ってみたいと思います。

 

現在の、空気の噴出式の、非接触眼圧計(ノンコンタクト・トノメーター)が、国内に現れた

のは、無散瞳眼底カメラが出て来た少し後だったと思います。記憶では、1980年代初頭ぐらい

だったと思うのですが、アメリカのAO社から、世界最初の非接触眼圧計が、発売されました。

確かその商品名が、「ノンコンタクト・トノメーター」だったと思います。真っ黒なボディで、

まだTVモニターは付属しておらず、ファインダーを覗きながら、アライメントを合わせました。

自動ショットでは無かったので、大体の位置でシャッターを押すと、ものすごい勢いで、空気

が出て、患者さんが大変びっくりされたようです。それでいて、なかなか数値が出ないので、

検査技師さん達は、皆さん大変苦労して測定していました。(患者さんが嫌がるのですよ。)

それでも、それ以前に眼圧の健診で用いられていた器具が、シェッツ氏眼圧計という、重りの

はかりを眼球に乗せるような器具での測定でしたから、当時としては画期的技術進歩であった

思います。

 

その後80年代の中頃、このAO社のノンコンタクト・トノメーターをコピーする形で、キヤノンから、国産初の

非接触眼圧計が発売されました。(写真)AO社のと同じタイプでしたので、やはりTVモニターはありませんでした。

一部の健診施設で、無散瞳眼底カメラと一緒に導入されましたが、さほど健診分野には、普及はしませんでしたね。

 

それから、80年代後半に入り、非接触眼圧計にTVモニターが搭載され、アライメント(位置合わせ)が非常に簡単に

なり、眼圧測定は、熟練不要で、誰でも測定が可能になりました。そうなると、非接触眼圧計は、爆発的に導入が進む

ようになりました。でも、健診施設へではありませんよ。まず普及したのは、眼科分野へでした。

当時の眼科用の眼圧計は、アプラネーショントノメーターという精密眼圧計が、広く普及しておりましたが、点眼麻酔が

必要で、医師による手間のかかる測定であったため、もっと簡便で、誰でも測定可能な、スクリーニング的眼圧測定が、

求められていたのだと思われます

また当時の眼科機器業界では、非接触眼圧計に先行する形で、レフラクトメーターという眼の屈折計の導入が進んでいました。

トプコンさんは当時、確か、半オート式?のレフラクトメーターを、積極的に販売していましたね。

最終的には、オートレフ・ケラトメーターとして、眼科の必須機器になるのですが、この検査機に続く形で、非接触眼圧計の

方も導入が進み、トプコンやニデックさんも参入し、こちらも眼科の必須機器になりました。今では眼科を受診すると、まず

最初に、この両方の検査機器の測定を、必ず受けることになります。

 

健診施設に非接触眼圧計が普及したのは、眼科への普及が一段落した、2000年以降だと思います。この頃から、健診ドック

が中心の総合健診センターが、続々と誕生して来て、無散瞳の眼底カメラと一緒に、非接触眼圧計が導入されるようになり

ました。またこの頃から、非接触眼圧計のフルオート化が進みました。元々、オートショット(自動測定)機能は、各社に

あったのですが、オートアライメント(自動位置合わせ)機能が、ようやく出来て来た訳です。眼底カメラフルオート化の

最初はトプコンさんですが、非接触眼圧計の最初は、キヤノンさんでしたね。